BtoBは「その場で決まらない」
法人が発注先を選ぶとき、たいてい次の順番をたどります。
- 課題が起きて、対応できそうな会社を探す
- 数社をホームページで見比べ、候補を絞る
- 問い合わせて、見積もりや資料をもらう
- 社内で検討し、上長や別部署の承認を取る
- 発注する
ホームページが効くのは、2番目の「見比べて候補に残る」段階です。ここで外れると、問い合わせすら来ません。何が原因で外れたのかも分かりません。
消費者向けと違い、決めるのが1人ではないことも特徴です。実際に使う人、費用を承認する人、品質や契約条件を見る人。それぞれ気にする点が違います。
対応できる範囲をはっきり書く
候補に残るかどうかは、「うちの案件を頼めるのか」が分かるかで決まります。
- 対応できる業務・加工・サービスの一覧
- 対応できる数量やロットの範囲(小ロット可なども)
- 納期の目安
- 対応エリア、出張の可否
- 保有している設備、資格、認証
- 対応していないこと
「何でもやります」は、何も伝わりません。範囲を書くと仕事を逃すように思えますが、実際は逆です。合わない問い合わせが減り、合う問い合わせが増えます。
対応できないことを書くのも有効です。「○○は承っておりません」と書いてあれば、それ以外は頼めると判断されます。
実績は社名を出せなくても書ける
取引先の名前を出せないことは多くあります。それでも実績は書けます。
- 業界名で書く(「自動車部品メーカー様」など)
- 何をしたかを具体的に(加工内容、納品点数、期間)
- 困っていたことと、どう解決したか
- 規模感(案件の大きさや周期の目安)
- 写真が出せないなら、図やイラストで代える
「大手メーカー様との取引多数」だけでは判断材料になりません。「年間○万個規模の部品加工を、月次で納品」のように、数量や周期が分かるほうが伝わります。
守秘義務があるものは、必ず先方の了解を取ってください。公開してよい範囲を先に決めておくと、毎回判断せずに済みます。
社内で回覧されることを前提にする
問い合わせた担当者は、そのページを上長や他部署に見せます。転送されたり、印刷されたりもします。
- 会社概要(所在地、設立、従業員数、資本金)を一か所にまとめる
- 取引の流れと、支払い条件の考え方を書く
- 対応する時間帯、連絡の窓口を明記する
- 保有資格や認証、加入している保険を記載する
- 説明資料をダウンロードできるようにする
担当者は社内を説得する立場になります。その材料を用意しておくと、話が前に進みやすくなります。
会社の規模や設立年を隠すと、かえって不安を持たれます。小さい会社であることは不利になりません。「少人数で小回りが利く」ことが選ばれる理由になる案件もあります。
問い合わせの受け方
BtoBでは、いきなり見積もり依頼が来るとは限りません。段階のある受け皿が要ります。
- 資料請求:まだ具体化していない段階
- 技術的な相談:対応可否や仕様の確認
- 見積もり依頼:案件が固まった段階
- 工場見学・訪問の希望:最終確認の段階
入力項目は、会社名・部署・担当者名・連絡先・案件の概要で十分です。項目が多いと、検討段階の方ほど離れます。
返信は早いほうが有利です。数社に同時に問い合わせていることが多く、最初に返ってきた会社から話が進みます。すぐに回答できない場合でも、「確認のうえ○日までにご連絡します」と一次返信を入れてください。
まとめ
BtoBのホームページで押さえる点です。
- 見比べられる段階で候補に残ることが第一
- 対応範囲と、対応していないことをはっきり書く
- 実績は社名を伏せても、業界名と数量で書ける
- 社内で回覧される前提で、会社概要と資料を用意する
- 問い合わせは段階を分けて受け、一次返信を早く
まずは自社の対応範囲を書き出して、今のホームページに載っているかを確かめてください。書かれていない項目が、候補から外れている理由かもしれません。
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