なぜリニューアルで順位が下がるのか
検索エンジンは、ページごとに内容を読み取って評価しています。長く公開しているページほど、その評価が積み重なっています。
リニューアルで起きやすいのは、この積み重ねが引き継がれないことです。よくあるのは次のような場合です。
- URLが変わった:別のページとして扱われ、評価が引き継がれない
- ページが減った:検索で見られていたページを、整理のつもりで削除した
- 文章が短くなった:見た目を優先して、説明の文章を削ってしまった
- 見出しの構成が変わった:何のページなのかが読み取りにくくなった
- 公開設定が戻っていない:制作中の「検索させない」設定が残っている
最後の項目は、実際に起きやすい失敗です。制作中のサイトは検索結果に出ないよう設定しておくのが普通ですが、公開時にこれを戻し忘れると、いつまでも検索に出てきません。
どれも、あらかじめ気をつけていれば防げることばかりです。デザインの打ち合わせと並行して、この点を制作会社と確認しておきます。
URLが変わるときは転送の設定が要る
リニューアルでページの構成を変えると、URLも変わることがあります。たとえば「/service.html」が「/service/」になる、といった具合です。
このとき何もしないと、以前のURLを開いた方には「ページが見つかりません」と表示されます。検索結果に残っている古いリンクからも、たどり着けなくなります。
これを防ぐのが転送(リダイレクト)の設定です。古いURLを開いたときに、新しいURLへ自動で送る仕組みで、検索エンジンにも引っ越しを伝えられます。
- 古いURLと新しいURLの対応表を、ページごとに作る
- 転送先は、内容が対応するページにする。まとめてトップページに送らない
- 「恒久的な移転」として設定する(一時的な転送にしない)
- 転送の設定は、公開と同時に有効にする
- 公開後、主なページの古いURLを実際に開いて確かめる
2つ目は見落とされがちです。どのページからもトップページに送る形にすると、探していた情報が見つからず、訪問者は離れてしまいます。
なお、URLを変えずに中身だけ作り直せるなら、そのほうが安全です。構成を変える必要がないなら、URLはそのまま残すことを検討してください。
公開前に確認しておきたいこと
公開してから直すより、公開前に確かめるほうが確実です。制作会社に任せる部分もありますが、依頼する側でも見ておける項目があります。
- 今あるページの一覧を作る:どのページを残し、どれをまとめるかを決める
- よく見られているページを確認する:アクセス解析で上位のページは、内容を削らない
- ページの題名と説明文:新しいページにも、それぞれ設定されているか
- 見出しの構成:各ページに見出しがあり、順番が飛んでいないか
- 画像の代替テキスト:写真の内容を説明する文が入っているか
- スマホでの表示:実機で開いて、読みにくい箇所がないか
- 問い合わせフォーム:実際に送信して、届く先が正しいか
2つ目が特に大切です。アクセスが多いページは、それだけ検索から評価されています。「文章が長いから」と削ってしまうと、来ていたアクセスを失います。整理したい場合も、内容は残したまま見せ方を変える形を検討してください。
公開日は、忙しい時期を避けます。問題が起きたときにすぐ動けるよう、週末の前や連休の前は避けるのが無難です。
公開した直後にすること
公開して終わりではありません。最初の数日で確認しておくことがあります。
- 検索させない設定が外れているかを確認する
- 主な古いURLを開き、新しいページに転送されるかを試す
- サイトマップを更新し、Google Search Consoleから送信する
- Search Consoleで、エラーが出ていないかを見る
- Googleビジネスプロフィールやチラシのリンク先を、新しいURLに直す
- アクセス解析が新しいサイトでも動いているかを確認する
最後の項目を忘れると、公開後の数字が分からなくなります。リニューアルの前後を比べるためにも、解析が動いていることを最初に確かめてください。
社外に出しているリンクの修正も忘れずに。名刺やパンフレットは刷り直せませんが、Googleビジネスプロフィール、SNSのプロフィール、取引先サイトの紹介ページなどは直せます。
順位が下がったときの見方と対処
公開直後に順位やアクセスが少し動くのは、珍しいことではありません。検索エンジンが新しい構成を読み取り直すのに時間がかかるためです。数週間から1か月ほどで戻ることもあります。
ただし、放っておいてよい変動と、原因がある低下は分けて考えます。
- まず設定を疑う:検索させない設定、転送の抜け、サイトマップの未送信
- ページ単位で見る:全体ではなく、どのページが下がったのかを確かめる
- 内容を比べる:下がったページで、前より文章が減っていないか
- 期間で見る:1日単位ではなく、週や月の単位で推移を見る
Search Consoleを使うと、どのキーワードで何回表示され、何回クリックされたかが分かります。リニューアル前の期間と比べると、下がったページと保てているページを切り分けられます。
1か月以上たっても戻らず、設定にも問題がないようなら、内容の見直しが必要かもしれません。慌てて元に戻すより、下がったページから順に手を入れるほうが確実です。
まとめ
リニューアルで検索順位を落とさないためのポイントを振り返ります。
- 順位が下がる原因の多くは、URLの変更や公開設定の戻し忘れにある
- URLが変わるなら、ページごとの対応表を作って転送を設定する
- アクセスの多いページは、内容を削らずに引き継ぐ
- 公開直後に、検索設定・転送・サイトマップ・解析の動作を確かめる
- 変動は週や月の単位で見る。1か月たっても戻らなければ原因を探す
リニューアルを相談する段階で、「今のURLはどうなりますか」「転送の設定は含まれますか」と制作会社に確認してみてください。ここが決まっていれば、大きな失敗は避けられます。
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