取引先探しは、検索から始まっている

新しい外注先を探すとき、発注する側の担当者がまず何をするか。展示会や紹介で見つかることもありますが、今は「加古川 切削加工」「兵庫 板金 小ロット」のように、地域名と加工内容を組み合わせて検索するところから始まる場面が増えています。

このとき検索結果に出てこなければ、候補にすら入りません。技術も設備も申し分ないのに、探している人と出会えていないだけ、という状態は珍しくありません。

製造業の場合、検索する人の数そのものは多くありません。一方で、一度決まった取引は長く続き、金額も大きくなりやすい業種です。月に数件の問い合わせでも、事業への影響は十分に大きくなります。件数の多さを競う必要はありません。

まずは、自社が受けたい仕事の言葉で実際に検索してみてください。自社が出てこないなら、そこが最初の課題です。

発注担当者がホームページで確かめていること

発注する側は、思いつきで会社を選んでいるわけではありません。社内で承認を得る必要があるため、「この会社に頼んで問題ないか」を説明できる材料を探しています。見られているのは、おおむね次のような点です。

  • 対応できる加工の種類と材質:何を、どんな素材で作れるのか
  • 保有設備:機種名と台数、加工できる寸法と精度の範囲
  • 対応ロット:試作1個から受けるのか、量産のみか
  • 納期の目安:標準的な期間と、短納期に応じられるか
  • 品質管理の体制:検査の方法、取得している認証
  • 会社の規模と所在地:従業員数、設立年、これまでの取引分野

これらが書かれていないと、担当者は問い合わせる前の段階で判断ができず、情報が揃っている別の候補へ進みます。逆に言えば、今ある情報を載せるだけで候補に残れる可能性が上がります。特別な取り組みが必要なわけではありません。

パソコンで外注先を探す発注担当者

「できること」を具体的な言葉で書く

製造業のサイトでよく見かけるのが、「高精度な加工に対応します」「お客様のご要望にお応えします」といった書き方です。間違いではありませんが、これだけでは検索にも、見る側の判断にも使えません。

具体的にするというのは、数字と固有名詞を入れるということです。次のように書き換えるだけで、伝わり方が変わります。

  • 「小ロット対応」→「試作1個から、月産500個程度まで対応します」
  • 「各種材質に対応」→「アルミ、ステンレス(SUS304・SUS316)、鉄、樹脂に対応」
  • 「高精度」→「公差±0.01mmまで対応可能」
  • 「短納期」→「図面の受領から最短3営業日で出荷」

設備の一覧も、機種名と台数まで書いておくと、見る側がその場で加工の可否を判断できます。判断できる会社には問い合わせが来て、判断できない会社には来ない。差はそこで生まれます。

写真も効果があります。工場の全景、稼働している機械、加工したものの実物。文章より早く伝わります。守秘義務がある案件は、形状が分からない角度で撮る、材質と加工内容だけを文章で書くといった方法で対応できます。

問い合わせまでの道筋を短くする

情報が揃っていても、問い合わせにたどり着けなければ意味がありません。製造業の相談は、図面を添えて見積を依頼したいという形が中心になります。その形に合っているかを確かめておきます。

  • 図面やデータのファイルを添付できるフォームになっているか
  • 電話番号がすぐ見つかるか(急ぎの相談は電話が使われる)
  • 「まずは相談だけでも可」と書いてあるか
  • 返信までの目安時間が書いてあるか

担当者は業務時間の合間に、複数の候補へまとめて問い合わせます。入力に手間がかかる形だと、そこで後回しにされます。項目は必要最小限にとどめ、詳細は返信のやり取りで詰める形にしておくと、初回のハードルが下がります。

受けられない仕事を書いておくのも、結果的にはお互いのためになります。「量産のみ」「特定の材質は扱っていない」といった条件を先に示しておけば、見当違いの問い合わせが減り、対応の手間も減ります。

紹介や既存取引に頼った状態から新しい入り口を作る進め方は、加古川で紹介や口コミ頼みの集客から抜け出す進め方で詳しく解説しています。
図面を見ながら加工の打ち合わせをする

公開したあとに続ける運用

製造業のホームページは、一度作れば一定の効果が続きます。そのうえで、更新を重ねている会社のほうが、検索でも見る側の印象でも有利になります。

続けやすいのは、加工事例を1件ずつ足していく形です。材質、加工方法、寸法、ロット数、納期。この5項目を並べるだけでも1件になります。慣れれば10分程度で書けますし、事例が積み上がると「アルミ 薄板 曲げ」のような具体的な検索でも見つけてもらえるようになります。

あわせて、Googleビジネスプロフィールにも会社情報を登録しておきます。所在地と電話番号が地図上に表示されるため、近隣で外注先を探している担当者の目に留まりやすくなります。登録は無料です。

効果の確かめ方も決めておきましょう。月ごとの問い合わせ件数、どの検索語で見つけられているか、どのページがよく読まれているか。Googleサーチコンソールを使えば無料で確認できます。月に一度、10分だけ見る日を決めておけば十分です。

まとめ

加古川の製造業が、ホームページで新規取引先を増やすための要点を振り返ります。

  • 外注先探しは地域名と加工内容の検索から始まる。出てこなければ候補に入らない
  • 発注担当者は、加工内容・設備・ロット・納期・品質管理を見て判断している
  • 「高精度」ではなく「公差±0.01mm」のように、数字と固有名詞で書く
  • 図面を添付できるフォームと、すぐ見つかる電話番号を用意する
  • 加工事例を1件ずつ足していく。1件10分程度で書ける形にしておく

まずは、自社が受けたい仕事の言葉で検索して、今どう見えているかを確かめてみてください。そこから手を付ける順番が見えてきます。

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